目次
1、みんなはどうしてる? 40代の貯金事情
だれもが気になる、周囲の人の貯金事情。とくに同年代の人はどのくらいお金を貯めているのか、知りたくなるところです。
だからといって、人の年収や貯金額を直接聞くのは気が引けます。
他人の懐については、なかなか覗けないものです。
そこで、ここでは40代の方の収入や支出、貯金額について、リアルな統計をご紹介します。
(1) 40代はどのくらい稼いでいるの?
働き盛りといわれる40代。年収もそれなりに高くなります。
男女で比べると、かなりの差がありますが、それでも男女合わせた平均年収は、40~45歳で460万円、46~49歳では466万円です。
40~45歳の平均年収:460万円
男性:563万円
女性:302万円
46~49歳の平均年収:466万円
男性の平均年収:633万円
女性の平均年収:299万円
※平均年収.jpによる賃金構造基本統計調査・ 民間給与実態統計調査からの算出
女性の場合は、どうしても家事・育児あるいは親の介護などで、フルタイムで働くことが難しい年代でもあります。
パートタイムでの勤務になれば、夫の扶養家族枠内を意識して、年収が100万円以内という方も多いため、平均年収額が男性よりもグッと低くなっています。
もちろん、女性でも40代までフルタイムで仕事をしている方もいますので、男性の年収と同じぐらい稼ぐケースもあり、年収額の幅が大きくなっています。
上記の数字は、未婚・既婚ともに含まれているため、未婚の方、既婚の方、お子さんの人数などによって、それぞれどのぐらい稼いでいるのかは推測しにくい面がありますね。
■結婚している人の世帯年収
個人の年収ではなく、世帯として考えてみましょう。
二人以上の世帯で、かつ世帯主が働いているケース(高齢者や無職の方は含まない)の世帯収入です。
夫が働いている場合、妻は専業主婦、あるいはパートタイム、フルタイム勤務などにより、2人分の収入が合算になっています。
そのため上記の年収額よりも高くなります。
●世帯主の年齢階級別家計収入(二人以上の世帯のうち勤労者世帯) ( 円 )
40歳未満 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60歳以上 | |
実収入_ 月額 | 477,325 | 595,988 | 600,039 | 410,799 |
実収入_ 月額×12 | 5,727,900 | 7,151,856 | 7,200,468 | 4,929,588 |
可処分所得_月額 | 399,999 | 481,684 | 478,119 | 340,474 |
50代では、収入がほとんど変わりません。
この年代になると、毎年の収入アップが見込めなくなるようです。
なかには、50代になって年収が下がってしまうケースもありますので、40代の年収を基準にして固定費を決めてしまうと、あとあと苦しくなる可能性があります。
(2) 40代は出費も多い!? 40代の支出の内訳
上記の世帯収入に対して、支出はどうでしょうか。
世帯単位で見た支出をまとめました。

40歳未満の数字は20代~30代になるので幅が広くなりますが、世帯主の年齢が34.3歳ですので、「40歳未満」と「40~49歳」では、ちょうど10歳離れていると考えて問題ありません。
30代から40代になると、一気に支出が増えていきます。
特に大きくなるのが、「食料」「教育」「交通・通信」です。
お子さんが成長し、高校生、大学生になると、このあたりが一気に膨らんできます。
一方で、40代と50代を比較すると、支出は極端に増えているわけではありません。
40代が働き盛りといわれるのは、たんに仕事で責任ある立場になっていく点だけでなく、こういった家計を支える役割がかかってくることもありそうです。
30代から40代にかけて、住居費が減少しています。
これは、40代では持ち家率が80%になることをみると、マイホームの購入に加え、相続により住宅を受け継ぐケースや、親の介護目的で同居するケースが出てくるためです。
(3)日本人の平均貯金額と40代の貯金額は? 貯金ゼロ世帯も。
上記の図を見ていると、世帯での可処分所得から支出額を引くと、黒字になると想定されます。
これを貯金にあてることができればいいのですが、なかなかそれだけでは済みません。
しっかりと貯金をしている世帯では、40代での貯金額が602万円(中央値)になります。
一方で、貯金がうまくできていない世帯も含めると、40代での貯金額中央値が200万円まで下がってしまいます。

貯金の実態について、もう少し詳しく見てみましょう。
負債額も含めて、貯金額を割合別で示すと、マイナスになる世帯がほぼ半数を占めています。
これは住宅ローンも含みますので、負債額が大きく、月々の黒字分を貯金しても、全体としてプラスにならないケースが多いようです。
一方で、資産から負債を差し引いても、1000万円以上ある世帯が、40代前半で18.1%、40代後半では23.5%になります。
つまり、貯金額が多い人とマイナスの人との格差が大きいということですね。


2、平均より低くても落ち込まないで! 40代は貯金が難しい理由

かなりシビアな統計データをご紹介してしまいましたが、いかがでしょうか。
もしあなたが、平均よりも低い、あるいは貯金が全然できていないとしても、決して落ち込まないでください。
世代別の貯金額を見てもわかるように、40代は貯金をするのが難しい年代でもあります。
その原因がわかれば、あなたの貯金が思うように進んでいなくても、落ち込む必要はありません。
むしろ、うまく40代を乗り越えて、そのあとに集中して老後資金を貯めていくことも可能です。
ここでは、40代は貯金が難しい理由についてご説明します。
(1) 稼いでも稼いでも貯まらない。ラクして貯金はできないもの!?
平均年収の推移からみると、40代になれば収入もそれなりに増えてくるようです。
20代のころからずっと働いていれば、十分な額を稼いでいる。
でも、お金が残っていない。
今の世の中、お金を使わせようとして、あらゆる場面に広告や誘惑があります。
人生においても、なにかと大きな決断が迫られるとき。
どうしてもお金が出ていってしまうものです。
40代を対象にした、高額の商品やサービスが多くなってきます。
貯金は計画なしにはできません。
放っておいてもお金が残るほど、たくさん稼いでいるのなら問題ありませんが、ほとんどの人は、そこまでなかなか届きません。
しっかりとした計画がないと、ついついお金を出してしまうことになります。
(2) 結婚、出産、教育費、親の介護、40代は大きな出費が多い
30代のころは、結婚、出産などの人生の大イベントが訪れます。
それが最近では40代で訪れる人も多くなってきました。
また、20代、30代で出産した方は、子どもの教育費がかさんでくる時期です。
高校や大学、予備校など、年間に数十万円〜数百万円単位でお金が出ていきます。
これが家のローンや家賃の支払いと重なり、家計を圧迫します。
少しでもお金を残すために、今まで専業主婦だった女性が働きに出るタイミングでもあります。
さらに、親の介護、本人やパートナーの病気など、思わぬ事態に見舞われることも。
病気や介護はお金の問題だけでなく、精神的なプレッシャーやストレスもかかり、それらを和らげるために、ストレス発散といいながら、お金を使ってしまうこともあります。
このように、まとまった出費が多い40代で、貯金をしようというのはたいへんな話しです。
(3) 40代は仕事も家事も忙しい。だから時間をお金で買ってしまう
40代は、仕事でもそれなりのポジションについて、おもしろくなってくる頃です。
同時に大きなプレッシャーがかかってくることもあります。
会社で管理職ともなれば、仕事にも時間にも追われるようになります。
忙しいからと、移動にタクシーを使ったり、食事は外食や宅配を使ったり、買い物はコンビニや通販など便利さを重視して利用する機会も増えてしまいます。
また、立場上、安いものは身につけられないと感じたり、部下や後輩にごちそうしたり、なにかと気を使うものです。
友人との交流ならまだしも、仕事のお付き合いが増えたり、そのために仕事用の服やコスメを増やすなど、とにかくなにかと気にかけなければいけません。
年齢的にも気になる時期で、化粧品だけでなく、エステや美容器具代も必要になってきます。
グレイカラーのために、ヘアサロンにいく回数が増えたという声もあります。
便利さを求めると、お金がかかります。
もちろん、便利なものを利用するのが悪いわけではなく、かけるべきところにはかけて、抑えるところは抑える、メリハリを持った使い方をしていくことが大切です。
忙しさを理由になんでもお金で解決していたら、いつまで経っても貯金は増えませんよね。
(4) 思い描いていた生活と違う! 離婚、介護、リストラ、減給、病気など
そして、さらに思わぬ事態に教われることもあります。
その中でも多いのが、離婚。
離婚によってうまく財産分与ができたり、慰謝料や生活費をもらえるとしても、やはりその後の生活を長い目で考えたら、自分で払わなければならない費用が増えているものです。
また、精神的な孤独感や再婚への期待から、交際費や衣服、通信費が増えるケースも。
これにより、お金を使う機会も増えてしまいます。
(5)精神的、情緒的に落ち着かないことも
女性は40代になると、年齢的な変化を感じることも増えてきます。
なかでも、更年期障害による精神的、身体的な変化は影響が大きいようです。
また、この頃から体力の低下が感じられるようになります。
20代や30代なら、多少無理をしても、身体がなんとかこらえてくれていたのが、この年代になると、すぐに疲れてしまったり、顔に疲れが出てきたり、寝むくて起き上がれないなど、症状として出てきます。
そういった症状が余計に気持ちをイライラさせ、心の余裕を奪ってしまいます。
自分の体内的な変化に加え、お子さんが反抗期になったり、ご主人も多忙で十分なコミュニケーションがとれなくなると、精神的な負担はさらに増加していきます。
金銭的な出費が増えるなかで、このような状態に陥ると、将来のことまでなかなか考えられなくなってしまいます。
3、どのぐらい貯金があればいいの?

では、どのくらいの貯金があるのが望ましいのでしょうか。
40代からの必要になる出費をみていきましょう。
(1)これから必要になるお金は?
40代の女性にとって、これからどのようなお金が必要になるのでしょうか。
結婚している人も、独身の人にも共通してくるのが、住居の購入、あるいは修繕・リフォーム、親の介護、老後の生活費などです。
これに加えて、お子さんがいれば、教育費や生活費全般の増加が見込まれます。
この他にも、病気や事故による通院・入院、転職やリストラなどによる減給・退職などにより、一時的に収入がストップしてしまうこともあります。
そういった不測の事態に備えて、生活費の3ヶ月分ぐらいは予備費として持っていた方がいいでしょう。
(2) 定年までにどのぐらい貯めておけばいい?
老後の生活資金は、おもに年金や退職金が充てられますが、それだけでは十分でないケースもあります。
年金や退職金の額は、仕事のスタイルや勤務する会社によって異なりますので、いまのうちに、将来にもらえる額を計算しておくといいでしょう。
ここでは、平均的な額を使って説明していきます。
■老後の生活費
2017年の家計調査の平均額を見てみると、夫婦2人の世帯では、毎月約264,000円の生活費がかかっています。
二人世帯の場合 約264,000円
単身世帯の場合 約158,000円
です。
■老後の収入
厚生労働省年金局の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、平成28年度末での年金を受け取っている人の平均額は
国民年金の場合 55,464円、
厚生年金の場合 147,927円
です。
■老後の期間
厚生労働省の平成29年度の発表では、日本人の平均寿命は
男性は81歳
女性は87歳
です。
以上の統計をパッと見ただけでも、年金だけでは老後の生活費が十分でないことが予測できます。
そこで、不足の分を貯金しておかなければなりません。
では、どのくらい貯金しなければならないのでしょうか。
■定年までに貯金しておく額
ここでは、以下の例を用いて説明していきます。
例)
・一般的な生活を送る生活費で毎月約27万円
・夫の年金は月14万円、妻は月5万円(夫婦で月19万円)
・老後の生活は60歳からの25年間
○生活費
27万円×12カ月×25年=8100万円
老後に必要なお金は、8100万円とします。
○年金
夫婦の年金19万円×12カ月×25年=5700万円
生活費8100万円が必要なのに対し、年金で受け取る金額は5700万円
差額が2400万円となり、この金額が不足していることになります。
つまり、「老後のために2400万円を貯める」必要があります。
○毎月の貯金額
2400万円÷(60歳ーあなたの現在の年齢)÷12ヶ月
現在40歳の方の場合、あと20年で2400万円貯めるには、年間120万円の貯金が必要となります。
2400万円÷(60-40)÷12=10万円
退職金を除いて考えると、毎月10万円を貯めなければなりません。
ただし、この金額はあくまでも生活費のみで計算しています。
日常の生活費以外にも、旅行をしたり、孫にプレゼントをしたりと、楽しい時間を過ごすためには、お金が必要になります。
その分も考慮すると、さらに貯金額を増やすことが必要になってきます。
(3) あなたが望むライフスタイルは? 自分らしい生活スタイルを作っていく
お金の問題はなにかと気になるものです。
老後の資金のために、節約したり貯金したりすることは大切です。
しかし、せっかく生きているのに、いつもお金の制約ばかりでは嫌になってしまいます。
40代には40代にしかない楽しみがあります。
仕事に慣れ、信用もでき、収入も増えてきたこの年代だからこそ、若い時には味わえなかったことを楽しむ余裕も生まれます。
また、自分自身について、理解が深まってくる時期でもあります。
どういうときに幸せを感じるのか、どんなライフスタイルを望んでいるのかも、わかってきます。
20代では実現できなかったけれども、いまならできることでもあります。
40代を充実させて過ごすことで、その後の歳の重ね方も変わってきます。
将来を見据えた貯金も大切ですが、今の時間を充実させ、満足した生活スタイルを築いていくこと。
このふたつのバランスを、うまく維持していけるといいですね。
4、貯金体質になるためには? 楽しみながらできる貯金の基本

やみくもに貯金をしよう!と決意しても、なかなかうまく進まないことも多いはず。
ここでは、貯金を進めていくための、ちょっとしたヒントやコツをご紹介していきます。
(1) 少しずつでも着実に増える仕組みを作る方がうまくいく
貯金は、意思の力で進めようとするよりも、仕組みを作ったほうがうまくいきます。
いくら「今年こそは、○○万円貯めるぞ!」と決意しても、何日か過ぎると、決めたこと自体を忘れてしまっていたなんてことも。
少しずつでも、勝手にお金が貯ま仕組みを作っていきましょう。
仕組みというのは、口座の振替登録をしておいたり、給料から天引きされる財形貯蓄をするなどで、「気が付いたらこんなに貯まっていた!」と思えるのが理想です。
(2) なぜ貯金ができていないのか原因を突きとめよう
なぜお金がなかなか貯まらないのか、自分自身に向き合ってじっくり考えてみましょう。
お金が貯まらない原因のなかには、ご自身の感情が絡んでいることもあります。
収入が少ない場合、そのままでもいいのか、どうしてその程度の収入になっているのか、もっと収入を増やすためになにができるのか。
たとえば、本当はもっと仕事がしたいのに、家族の反対にあったり、仕事に行くことができない状況にあることもあります。
あるいは、なかなかやりたいことが見つからない。
今の仕事にはあまり熱意が湧かない。
でも、それ以外になにをしていいのかわからない。
そんなモヤモヤした感情はありませんか?
自分に自信が持てなくて、仕事でも積極的に慣れなかったり、わざと報酬の高い仕事を避けてしまっている傾向はありませんか?
逆に、自信がないために、美容代や衣服などにお金をつぎ込んでいたり、わざわざ豪華なお店で食事をしたり、豪華な旅行をしたり。
なかには、パートナーの収入が低くて、生活費を自分でも負担していたり、パートナーや夜のお店で男性に多額のお金をかけているケースもあります。
ご自身が納得していることであれば問題ありませんが、寂しさを埋めるためだったり、自信のなさを埋めるためであれば、別の方法を考えたほうがよさそうです。
主婦、ママであれば、ママ友に無理に合わせていませんか?
お茶会などの交流はもちろん、服や持ち物など、ご自身のものもお子さんのものも、周りに見劣りしないように、無理に合わせていることはありませんか?
お金の事情は人それぞれです。
お金を使わずに、貯金が上手な人もいれば、うまくお金を活かし、たくさんの仲間や友人に囲まれている方もいます。
どちらがいいということではなく、あくまでもご自身の価値観の問題です。
大事なことは、今の生活に自分で納得しているか。
お金の面だけで考えるのではなく、生活全体を見渡して、無理をしている面がないか、チェックしてみてください。
(3) 生活のなかで大切にしたいこと、手放してもいいことを見極めよう
自分の生活を見つめた結果、不要なものにしがみついていると気づくこともあります。
「本当は違うものが欲しかった」とか「私にはもう必要ないな」と思ったら、思い切って手放してみましょう。
幸せや豊かさあを感じる基準のひとつに、「余計な物を持たず、シンプルにする」ことがあります。
スッキリとした空間、スッキリとした人間関係、スッキリとした身体など、不要なものは手反す、あるいは取り除くことが大切です。
それによって、あなたが本当に大切に思うもの、大切にしていきたいものが明確になってきます。
さほど大事でもないことを、必死に守っていたら、本当に大切なものを見失ってしまうおそれもあります。
若いときは、自分の好みや感覚がわからずに、あれもこれも試してしまう時期があるかもしれませんが、40代になったら、自分らしさを優先して、中身の濃さにこだわっていくのもステキですよね。
5、目指せ平均貯金額! 小さな金額から楽しく確実に貯金を増やす方法
(1) 固定費を減らそう
毎日の生活のなかで、お金がなくて困ることはないけれど、月末になると思ったよりもお金が減っているという場合、なにかと固定費がかさんでいる可能性があります。
固定費とは、家賃あるいは住宅ローンや車のローン、子どもの学費、塾や習い事代など、大きな項目から、スポーツジム代、ネット動画の会員料、毎月決まった日に届けてくれる食材や、消耗品、サプリ、スマホで契約しているアプリの月額課金料など、こまごまとした項目まで多岐にわたります。
契約するときは、月々500円とか、1980円など、わずかな金額なので深く考えませんが、それらが集まると、けっこうまとまった額になります。
また、数百円~1000円程度の利用料の場合、利用しなくなっても払い続けているものもあります。
こういった毎月出ていくお金を見直してみましょう。
家賃や高額のローンなどは、調整するのも困難ですが、必要なくなった項目にお金を払っている分を解約していくだけでも、月に数千円~数万円の節約になることもあります。
(2) 収入があったら、先に貯金口座へ振り替える
何度もお伝えしていますが、お給料など収入があった場合に、すぐに別口座へ振り替えておき、そのお金は使わないようにするのが効果的です。
金額は収入の1割程度からスタートするとスムーズに進みやすくなりますが、「1割なんてムリ~」と思う方は、数千円でもいいので、まずは貯金をする習慣をつくっていきましょう。
最初はわずかな金額しか増えませんが、支出を減らしたり、収入を増やしたりすることで、貯金に回せるお金が増えてくると、金額が加速して増えていきます。
目に見えて金額が増えてくると、貯金をするのが楽しみになり、「余計なものを買うぐらいなら、貯金しておこう!」というように、自然とお金を貯める方向に進んでいきます。
そうなると、いままで気づいていなかった無駄な出費にも気づくようになります。
「私ってこんなことにお金を使ってたんだ……」
と知るのは、勇気のいることですが、現実の自分に目を向けられるのは、それだけ成長している証です。
(3) 毎週予算内で過ごすようにしよう
1ヵ月の貯金額を決めたら、支出できる範囲も自然と決まってきます。
1ヵ月に使えるお金を4等分して、1週間の予算を把握しましょう。
そして、そのなかで生活するようにします。
いちばんわかりやすいのは、一週間に使えるお金を、お財布あるいは封筒に入れておけば、残りがどれくらいあるのかも一目瞭然です。
目で見えるようにしておくのが、無駄遣いを避けるコツです。
また、ATMに行く回数が減って、ATM手数料など余計なところでお金を使わなくて済むようになります。
(4) 収支を記録して見える化しよう
ここまでできるようになったら、さらに貯金のスピードを上げていくために、収支の記録を残すようにしましょう。
なににいくら使っているのかを記録すると、不要なもの、衝動的に買ってしまったものが把握できるようになります。
たとえば、コンビにやスーパーに行った時も、予算が決まっていないと、なんとなく「甘いものが食べたいな」とか、偶然目についたものを「便利そうだな」という理由で買ってしまうことがあります。
これが一週間に3回、4回と重なると、大きな出費になるものです。
そういった「その場でふと欲しくなった」ものを、あとで「本当に必要だったのかな」とチェックすることも必要です。
もちろん、こういった衝動買いがすべてダメといっているわけではありません。
予算の範囲内に納まるのなら、むしろどんどん自分にご褒美をあげてください。
女性のなかには、自分に厳しく接してしまう人もよく見かけます。
自分に厳しくできるのはすばらしいことですが、あまり締め付けすぎると、貯金をするのが嫌になったり、反動で大きな買い物をしたくなることもあるので、ほどほどにつき合っていくのがベストです。
(5) 収入を増やすための準備をしよう

支出がしっかりと把握でき、抑えられるようになったら、入ってくるお金が増やせないかも考えてみましょう。
収入を増やす方法は、本当にたくさんあります。
たとえば、今のお仕事で、月に数千円、数万円アップできないか、上司と相談してみたり、資格の取得やチームリーダーを引き受けるなど、積極的に活動することで、収入アップにつながることがあります。
もし、今のお仕事ではなかなか収入を増やすことができない場合は、副業をしたり、投資でお金を増やしていくことを考えてみましょう。
副業にもさまざまなスタイルがあります。
フルタイムでお仕事をされている方であれば、たとえば平日の夜に1〜2時間だけ副業に充てたり、土日のうち空いている時間だけを副業に使うなど、融通の効くお仕事が便利です。
クラウドワークスやランサーズなど、ネット上でお仕事を受けられるサイトを利用すれば、自分の特技や専門スキルを使って、収入を増やしていくことができます。
「休日にまで、仕事の延長のようなことはしたくない〜」という方は、本業とはまったく違うお仕事をするのもひとつです。
手に職をつけるといわれるように、スキルを磨いたり、資格を取って、それを活かして仕事をしていくこともできます。
貯金が増えてくれば、資格のスクールに通うこともできます。
一生使えて、お金になるスキルを学ぶのであれば、かなり費用対効果の高い投資といえます。
また、貯まったお金で資産運用を考えるのも大事なことです。
高いリターンが見込めるような投資にもチャレンジしてみると、また世界が広がりますね。
(6)1週間を予算内で過ごせたら、自分へご褒美をあげよう!
一週間を決めた予算内で過ごすことができたら、ぜひお祝いをしてください。
お祝いといっても大げさなものではなく、話題のお店に食事に行ったり、残ったお金のなかで購入できるものを探したり、エステやリラクゼーションを受けたり、洋服を選んでみるなど、自分自身が喜ぶことをしてみることです。
そうすると、貯金=いいこと、楽しいことというイメージがどんどん定着します。
イメージが定着すればするほど、人はそのイメージ通りに動こうとする習性があります。
まとめ
貯金はちょっとした工夫でどんどん増やしてくことができます。
そして、お金が増えることで、不安や心配ごとが少なくなっていきます。
ただ、お金に関する習慣を自分だけで変えるのは困難なこと。
協力し合える仲間やアドバイザーを見つけて、いい環境で貯金を進めていけるようにしていきましょう。
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